「これも紙漉」 地元の中学生がそ皮取り体験(2015.1.16)

2015年が明けました。
佐々木清男さんは毎晩そ皮取り作業に精だしています。
外に干した後、一度乾燥させた楮の皮を水を張った舟の中に一晩つけ込み、水を吸わせ、数回振り洗いします。

何度も振り洗いすると茶色のそ皮が取れて、あくが出てきます。
たっぷり水を吸った楮はまるで昆布のような感じです。それを角材に一本一本きちんと平らに伸ばし、表面の茶緑のそ皮をなでこ(包丁)でこそげ落として行きます。ボコボコした節の部分も削ぎ平らにします。 
 
はい、師匠の手を見て。
「これも総て紙漉」佐々木さんがいつも口にする言葉です。 とても時間と手間のかかる作業です。
簀ゲタを持つまでの道のりはまだまだ遠い。

1月16日 この日は十文字中学校の1,2年生の有志がそ皮取りを初体験しました。和紙の材料の楮(こうぞ)を見るのも初めて。総合学習での貴重な経験です。
師匠の佐々木さんの手ほどきを受け、どの生徒も根気強く、丁寧な仕事をしていました。
みんなの真っ白いきれいな腕がまぶしかったなー。お疲れ様でした。

白い紙ほど上等な紙ですが、こそげ落としたそ皮は捨てません。
混ぜ込んで漉くと、そ皮紙として味のある和紙に。


室内は草っぽい青臭いの香りが漂います。

なかなか様になってる。その調子。
はい、しっかり押さえて手元から手前にシュッシュ。


白皮は寒ざらし。適度な風と湿度で次第に白さを増していきます